飼い主のいない猫活動レポート
認定NPO法人HOKKAIDOしっぽの会

2014年08月09日

旭川市動物管理センターあにまあるのTNR活動

地域猫餌やり風景.jpg
<旭川市内の地域猫の餌やり風景>

昨年7月から始まった旭川市動物愛護センターあにまある「TNR活動」は、
9月に本格的に動き出し、これまで38の地域の猫に不妊手術が行われました。
(平成26年7月31日現在)

TNRとは Trap-Neuter-Return Programは頭文字を取ってTNRと略され、
世界の野良猫サイトで共通して出てくる言葉で野良猫問題の推奨される解決方法です。

・Trap:トラップ(捕獲器)で野良猫を捕獲すること      

・Neuter :ニューター(不妊手術のこと)

・Return:リターン(元の居住場所に戻してやること)Releaseが使われることも

つまり、trap 捕獲器で猫を捕まえて、neuter 避妊・去勢手術を施し、
Return(Release)元いた居住場所に戻すことを言います。

一代限りの生を全うし、
その地域から飼い主のいない行き場のない猫を減少させる解決方法です。




捕獲器で保護した猫.jpg
<捕獲器で保護した野良猫>

周囲に迷惑がかからないよう、適正に野良猫の飼養管理が出来る住民が居ること、
TNR活動について地域住民の了解が得られていることなどいくつかの条件を満たし、
市の承認が得られた地域で保護した野良猫を旭川市動物愛護センターで不妊手術します。





地域猫手術後・♂.jpg

手術の際に、オス猫は右耳の先をVにカットします。

獣医師などの専門家でも「耳を切る」という言葉のせいか、虐待になるのではと
誤解している人も多いようですが、耳先のカットは不妊手術と同時に行うので、
猫は痛みを感じません。

カットによる出血はありますが、手術中に止血しますので、元の居住場所に
戻す時には出血は止まっています。




地域猫手術後・♀.jpg

メス猫は左耳の耳先を同じくV字にカットします。

こうしておけば、一見してすぐに手術済みか否か判断できるので、
同じ猫が捕まって不妊手術されることを防ぐことができます。

これまで世界中で、不妊手術の済んだ野良猫に、耳先のカットやピアス、タトゥーなどで
目印を付けることが普及してきましたが、
ピアスは炎症を起こす危険があり外れやすいのが欠点ですし、
タトゥーは技術的な問題や、毛で覆われると分かりにくいのが欠点です。

そのため、今は野良猫の不妊手術の識別には、耳先カット(イヤティッピング)を
行うことが主流となっていて、現在、イギリスをはじめとする世界の先進国で、
猫にとって最も安全で、見た目にも分かりやすい方法として行われています。



昨年7月の開始から今年の3月31日までに、
旭川市動物愛護センターでTNRされた飼い主のいない猫は108匹。

今年の4月1日から7月31日までには70匹の飼い主のいない猫に手術を施しました。

また、旭川市動物愛護センターに収容されていた猫も合わせると、
平成25年度は260匹に不妊手術が施され、
今年の4月から7月31日までの4ヶ月間では、149匹の猫に不妊手術が行われました。

こうすることで、飼い主のいない猫の繁殖を抑制するだけでなく、
旭川市動物愛護センターが譲渡した猫が譲渡先で繁殖するのを防止します。

旭川市動物愛護センターでは、殺処分される猫を減少させるには、
まずは旭川市動物愛護センターに収容される猫を減らことが重要で、
こうした不妊手術を施すなどのTNR活動を地道に継続することが、
将来的には猫の収容数の減少に繋がると期待しています。

飼い主のいない猫を巡っては、住民の方が対立される場合も多々ありますが、
大切なのは『歩み寄り、粘り強く十分話し合うこと』で、
解決への糸口が掴めるケースが多く見られるそうです。

行き場のない不幸な猫を減らすために効果的なTNR活動。

こうした取り組みが、他の行政機関にも広がっていくことを願ってやみません。


猫耳カットは地域猫の象徴です。

猫どうぞ温かく見守ってあげてくださいね!!



posted by しっぽの会 at 07:16 | TrackBack(0) | 活動レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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