
8月31日(日)、札幌市南区定山渓を中心に地域猫活動をされている
『定ニャンの会』さまが、わさびちゃんファミリーと開催された第1回目の
猫の譲渡会の取材に行って来ました。
定山渓の猫がご縁で知り合った定ニャンの会とわさびちゃんファミリー☆
今回の譲渡会では、
札幌市西区で地域猫活動されている『発寒・八軒の猫の会』さまも
参加されていました☆
『定ニャンの会』さまと『発寒・八軒の猫の会』さまは、
地域の野良猫たちの不妊手術や新しい飼い主探しなどの地域猫活動をされていますが、
当会の『飼い主のいない猫基金』も利用され、多くの野良猫に不妊手術を施し、
TNRで行き場のない猫を増やさないよう尽力されています。

譲渡会の会場の南沢福祉会館です。
野良猫を快く思われない方はどこの地域にもいらっしゃいますが、
ここ南沢は野良猫を温かく見守ってくださる心優しい方が多い地域だそうです☆
今回の保護された野良猫の里親譲渡会では、
参加猫23匹中、10匹の仮決定、写真参加猫14匹中、5匹の予約、
計15匹が幸せの切符を手にしました☆

猫の感染症は人により媒介されることもあります。
会場の入口には消毒液が用意され、来場された方々に手指の消毒をしていただき、
猫たちの健康管理にも気をつけていらっしゃいました。

定山渓の思い出の猫たち。
定ニャンの会さまの地域猫の歴史です。

今回の譲渡会には成猫たちも参加する予定でしたが、
ケージに入らないなどストライキを起こす子もいて^^;子猫のみの参加となりました。

わさびちゃんファミリーからは、
4匹の兄弟子猫とオスの子猫1匹の合計5匹の子猫が参加されていました。

子猫たちの特徴や注意していただきたいことなど記載された用紙が置かれ、
分かりやすく工夫されていました。

会場では、テーブルにケージが置かれ、目の高さで猫たちを見ることが出来ました。

定ニャンの会さまが保護したクッキーちゃん、推定4ヵ月のメス。
残念ながら出会いはありませんでしたが、預かりさんのお宅ではいつでも里親募集中です☆

カワサビちゃん、推定5ヵ月のメス。
幸せな出会いがありました!新しいお名前はコハクちゃんだそうです☆

ライライちゃん、推定4ヵ月のメス。
定山渓にお住いの方のお宅で保護されています。
残念ながら出会いはありませんでしたが、お宅ではいつでも里親募集中です☆

この子たちは早々に飼い主さまが決まりました!
どの子も可愛らしいシュシュやバンダナ、リボンなどでおめかししていました☆
活動されている皆さんの温かさや猫たちに寄せる思いを感じました。

きょうだいで仲良く身体を舐めあっている姿を見ると、温かい気持ちになりました。
猫は単独で行動してマイペースとよく言われますが、
仲間を心配し思いやったり、かばおうとしたりする光景を見たり、お話を伺うことは多く、
猫たちにも人と同じ感情を持ち行動に繋がると感心させられます。

『発寒・八軒の猫の会』さまの子猫たちは5匹参加されて2匹に出会いがありました!
発寒、八軒地域の野良猫は黒猫や茶トラが多いそうです。

もと3兄弟でしたが、残念ながら1匹は捕獲できず運命の分かれ目になってしまいました。
今後捕獲でき、新たな出会いが生まれるといいですね。

参加した猫たちは、全匹診察治療、検便駆虫、レボリューション等を終えた子もいました。
また、推定2ヵ月以上の子は混合ワクチン接種をし、血液検査済みの子もいました。

残念ながら、全国的に譲渡会での里親詐欺事件は後を絶たません。
飼い主を希望された方には、細やかな面談や、後日の引き渡しになること、
譲渡誓約書にサインをして、ご了承いただいていました。
今日お気に入りの猫に出会えなくても、
ご希望の猫が保護された時のお声かけに、お名前等登録させていただくなど、
一匹でも多くの野良猫に出会いが生まれるよう一生懸命フォローをされていました。
今回の譲渡会では、野良猫が可哀想だから引き取りたいと仰る方や、
先住猫は、保健所で引取りした猫や野良猫と仰る方が多くいらしたそうで、
野良猫に対する理解が徐々に進んでいるように感じました。

会場では、小学館さまの『ありがとう!わさびちゃん』、
続編『わさびちゃんちの一味ちゃん』が並んでいました。
わさびちゃんは、昨年6月路上でカラスに襲われていたところを助けられた子猫で、
当時生後2〜3週齢でした。
助けてくださったお父さん、お母さんの家族になったわさびちゃん。
その後、お母さんのツィッターのアカウントが評判になりました。
わさびちゃんは、手厚い介護により怪我の経過も順調でしたが、
7月てんかんと思われる発作に見舞われ、残念ながら、8月27日突然虹の橋へと旅立ちました。
悲しみに沈んでいたお父さん、お母さんのもとにやってきたのは一味ちゃん。
わさびちゃんの生まれ変わりと思えるほどそっくりな一味ちゃんは、
保健所行きのところを救われ、お父さん、お母さん、
ゴールデンレトリバーのぽんずちゃんの愛情に育まれてスクスク成長しています。
「命を大切に、家族を捨てないで」というわさびちゃんのメッセージは受け継がれています。

用意された書籍は小学館さまが寄贈され、お買い上げされた方が募金という形で
定ニャンの会さまにご寄付くださったそうです。

会場にいらしていたライターの方に伺いましたが、
わさびちゃんの亡くなった8月27日に合わせ、
野良猫の不妊手術を100匹限定で行うキャンペーンが
東京杉並区のハナ動物病院で行われました。
『わさびちゃんからの贈り物』の予約受付は終了いたしましたが、
キャンペーンの内容は以下となっていました。
〜野良猫・保護猫の避妊手術無料提供キャンペーン〜
この度、『ありがとう!わさびちゃん』、続編『わさびちゃんちの一味ちゃん』
(ともに小学館刊)の売上からの寄贈で、飼い主のいない野良猫・保護猫の
避妊手術無料提供キャンペーンを、
ハナ動物病院の野良猫手術専門病院(以下、分院)にて開催することになりました。
昨年6月に路上でカラスに襲われているところを「父さん・母さん」に救出され、
一命をとりとめた子猫のわさびちゃん。
わさびちゃんは残念ながらその後、亡くなってしまいました。
しかし、父さん・母さんの献身的な介護を受けて、
懸命に生きようとするわさびちゃんの物語を綴った書籍『ありがとう!わさびちゃん』と、
その続編『わさびちゃんちの一味ちゃん』は、多くの人々の感動を呼びました。
わさびちゃんのようなつらい思いをする猫が少しでも減ることを願って、
【わさびちゃんからの贈り物】として、今回のキャンペーンを実施いたします。
※受け付けは終了いたしました。
ハナ動物病院HP
http://www.hana-ah.com/index.html
地域の皆様もお手伝いくださり、また東京から小学館の編集者の方や
ライターの方もお見えになり、多くの皆様の善意に支えられた第1回目の里親譲渡会☆
たくさんの方に支えていただいた譲渡会は無事に終了されました。
『定ニャンの会』さま、『わさびちゃんファミリー』、
ご縁がきっかけで参加された『発寒・八軒の猫の会』さま本当にお疲れさまでした!
━━━ TNRとは?
Trap-Neuter-Return Programは頭文字を取ってTNRと略され、
世界の野良猫サイトで共通して出てくる言葉で野良猫問題の推奨される解決方法です。
・Trap:トラップ(捕獲器)で野良猫を捕獲すること
・Neuter :ニューター(不妊手術のこと)
・Return:リターン(元の居住場所に戻してやること)Releaseが使われることもあります
つまり、捕獲器で猫を捕まえて、避妊・去勢手術を施し、元いた居住場所に戻すことを言います。
また『地域猫』は、野良猫の問題を地域から排除して解決するのではなく、
人間の生活環境を考慮しながらも、
その地域で野良猫が共生できるよう妥協点を探す考えから生まれました。
北海道ではまだ認知度は高くありませんが、都市圏では盛んにTNRが行われ、
東京都千代田区や町田市のように殺処分がゼロになった自治体もあります。
地域から飼い主のいない不幸な猫を減少させ、一代限りの生を全うさせる解決方法なのです。
『野良猫』が『地域猫』になり、
やがては『家庭猫』になって温かな家族が出来ることが一番嬉しいことです。
以下のページも合わせてご覧ください★
━━━ 飼い主のいない猫『飼い主のいない猫基金』
http://shippo.or.jp/noranekotoinoti.html
━━━ 飼い主のいない猫活動レポート
http://shippo-nora.seesaa.net/